【松濤館周辺案内コラム1】『愛鷹の湯』の『愛鷹』って何?
本日から毎週数回程度、コラムを掲載いたします。コラム主担当者のほか、 松濤館在籍のスタッフが執筆をいたします。
今回は松濤館からの景色についてお話いたします。
松濤館の大浴場には『富士の湯』と『愛鷹(あしたか)の湯』があります。 富士は当然富士山のことですが、では愛鷹とは何でしょう。富士・愛鷹いずれも大浴場から見ることができます。愛鷹とは山の名前なのです。
松濤館から富士山を見ると手前に富士の稜線に沿った小高い山を見ることができます。 これは一般には愛鷹山(あしたかやま)と呼ばれていますが、多くの山から成り立っているので 愛鷹連峰や愛鷹山塊と言ったほうが正確なのかもしれません。愛鷹連峰は元々は1つの大きな山だった ものが何万年もかけて侵食して複数の山になったと言われています。愛鷹連峰の中には愛鷹山という 名前の山がありますが、最も高い山は越前岳です。富士山の手前にありますから低く見えるものの、 越前岳は標高1504mあり、愛鷹連峰は日本二百名山の1つとなっています。
愛鷹山は実は富士山より古い火山なのです。約10万年前まで愛鷹山、小御岳山、箱根山の3つの火山が盛んに噴火していましたが、その後愛鷹山の噴火は収まり、愛鷹山と小御岳山との間に新しい火山が生まれました。それが富士山です。約1万年前になると富士山が猛烈に噴火を続けて、愛鷹山の北側の裾野を埋めてしまうくらい巨大な火山になりました。
愛鷹連峰は登山者にも人気の山で、標高800メートル以上の地域では、ピンク色のアシタカツツジや白いヤマボウシが見事に花を咲かせます。また、環境省の特定植物群落調査にも選定されたブナの原生林が見られます。
越前岳を満喫する登山ルートとしましては、自家用車で十里木高原の駐車場まで行き車を停めてバスで愛鷹登山口に移動します。割石峠を経由するルートで登り、十里木高原へ下山するコースがおすすめです。
縁起のよい初夢に『一富士、二鷹、三なすび』というものがあります。この二番目の『二鷹』は愛鷹山を指すという説があり、縁起の良い山と言われています。